ようこそ報徳博物館へ
幕末の疲弊した社会の再建人・尊徳二宮金次郎(1787〜1856)の、「報徳」と呼ばれる人づくり、国づくりの思想とその業績をお伝えする博物館です。二宮金次郎は、戦前の修身の教科書や‘手本は二宮金次郎’といった小学唱歌、あるいは‘薪負い読書’の少年像などで広く親しまれてきましたが、その真価は、成人してからの組織的な社会再生活動「報徳仕法」にあります。
報徳仕法は単なる経済的な救済策ではありません。士農工商を問わず身近な人々の家政から、村や町、旗本・大名領、果ては幕府領の経営に至るまで、困窮・荒廃状態の救済から自立へ、尊徳は科学的、心理的な手法を駆使して、相互扶助・共済態勢の確立、生活基盤整備、農業開発、飢饉対策、行革、財政再建等に大きな成果を収めました。自利と他利の循環性を尊重し、人間自身をはじめ、あらゆるものの特性や長所を引き出し、それらを組合せ、長期(スローライフ)的展望に立って、無理なく活性化させていくことを本意としています。倫理的、奉仕的な対処法により「経済と道徳」を連係させ、堅実にして力強い経済再建と、再生社会の永続発展への道筋をつけたところに大きな特色があります。尊徳亡きあとも、報徳仕法は日本の近代化、国づくりの過程において、生活と産業の経済基盤の安定と向上に、大きな役割を果たしてきました。
永遠の真理性を備えたこの手法が、日本と世界のあらゆる地域で役立てられることを願い、報徳博物館は、関連する多くの文献、資料、遺品、文化財等を陳列、公開し、研究と普及に努めています。
(財)報徳福運社・報徳博物館
理事長 草山 昭
